杉並幼稚園のママに聞くお弁当生活①負担に感じがちなお弁当が持つもの☆お弁当写真付き

 杉並幼稚園は週に4回お弁当があります。杉並区内全体を見ても、お弁当だけの幼稚園は少なくなってきました。なぜなら近年、保護者の負担を減らす目的で、園児向けの仕出しのお弁当が購入できる幼稚園が増えてきたからです。

 別の給食を始めた幼稚園ですが、ホームページで「長年手作りのお弁当を大切にしてきましたが、時代とともに給食ニーズが高まっているため…」とか「ご家庭の状況に応じて利用できるお弁当配達…」など消極的な言葉とともに給食(お弁当配達)を紹介しているのが印象的です。(保育園とは異なり、幼稚園は園内調理を行っているところはかなり少ないです)

 初めて幼稚園を検討する場合、お弁当の有無は幼稚園選びの最初のキーワードに使われがちです。なぜならとても負担に感じるから。この記事を投稿する私自身も、お弁当だけの杉並幼稚園は敬遠していました。でも、そんな方々へ聞いてほしいエピソードがあります。

在園児ママ
在園児ママ

わが子は食べる事がとても苦手。食べものに興味がないのですが、 母としては何とかいろいろなものを食べて大きく育ってほしいといつも思っています。そこで入園当初はお弁当のメニューを毎日違うものにしたり、さまざまな工夫をして少しでも食べてもらおうと頑張っていました。
…すると、まず副園長先生からのアドバイスがありました。
量を全体的に減らしてみてください
本当に食べないわが子に少しでもいろいろ食べてほしいのに、お弁当が少なくてお腹が空いてしまったらどうしよう?などなど、アドバイスを受けてとても心配してしまいました。いま振り返えれば、食べてほしい一心で母は頑張りすぎていたと思います。
続いて担任の先生からアドバイス。
無理せずに好きな物だけでもいいので、完食できるお弁当サイズにしてみてはどうですか?
もやもやしながらも、アドバイスの通りに作ってみると、見事に完食! しばらくは好きな物だけが入った同じサイズのお弁当にし、完食して嬉しそうに空っぽのお弁当箱を見せてくれる日々が続きました。本人に自信がついたと感じたので、好物ではない野菜を小さくして入れてみると、少しずつですが食べられるようになりました。
わが子への思いが強いあまり、食べきれる喜びや達成感を忘れてしまっていて反省した母でした。子どもにとっても母にとってもやっぱり空のお弁当箱は嬉しいです。アドバイスしてくださった先生方に感謝です。

 両親の手を離れて、先生やお友達と食べる食事は、栄養とエネルギー補給だけが目的ではありません。給食は誰にでも同じものが同じ量だけ入っています。みんなと同じを楽しめるなんでも食べられる子がいる一方で、お弁当自体の量や嫌いなおかずを負担に感じてしまう子がいるのも事実です。また、アレルギーを持っている子であれば、出されても食べることができません(アレルギー対応していないお弁当配達を選択している幼稚園もあります)。

 杉並幼稚園ではお弁当の完食を無理強いはしていません。ですが、食べ物の大切さや、お弁当を作ってくれた保護者への感謝の気持ち、一人で食べきったと言う達成感を教えてくれています。一方で保護者へは、子どもがおいしく食べきることを一番に考えてお弁当を作ってほしいと伝えています。

 わが子が何が好きで、どのくらい食べることができるのかを一番知っているのは保護者です。保護者であれば、日々わが子の様子を気にしながら入れるものも、量も調整して作ることができます。成長にばらつきのある年齢だからこそ、安心して食べられるものが食べきれる量だけ入っているお弁当は子どもにとっていいものですよ。

①年長男の子 450ml
②年長男の子 450ml

 年少さんは食べやすさ重視で作るご家庭ばかりなので、お弁当の量に大差はないと思います。年中さんの頃から個人差が出てきて、年長さんだと360ml~450mlサイズが主流。しかしこんなに違うお弁当の中身の量!同じサイズのお弁当箱でもパンパンに入れている子もいれば、食べやすいようにゆとりをもって入れている子もいます(実際に入れてみるとわかりますが、入れ方次第で量がかなり違います)。

③年長女の子 360ml

特に月曜日と火曜日は、課外活動(サッカー、体育)に参加している子はよく食べます。たくさん遊んで、運動をしたうえでお帰りが16時40分。お昼ごはんを食べた後に、おやつは出ません。量が少ないと、頑張れないし、イライラしてしまう子も。(サッカーと体育の前は、にじ組と言うおやつも付く有償の延長保育ではなく、課外活動の先生による短時間の無償見守り保育のため、おやつなしです)

④年長女の子 500ml

先日も課外活動の先生から、「おなかがすいている子が多いです。月曜日、火曜日に課外に参加する人は多めにお弁当を入れてください!」とお願いがありました。そんなリクエストに柔軟に対応できるのもお弁当ならではです。

 

さて、ここまで読んでお弁当なんてやっぱり負担だわって感じましたか。お弁当話はここでは終わりません。ちゃーんと在園児ママにアンケートを取りました。次の投稿で、お弁当作りの工夫や鉄板メニューなどご紹介します。