過去の制作展②~「物語の世界」

毎年テーマを変えて行われる制作展。いつも世界観と完成度の高さに驚かされます。制作展が終わったらすぐに片付けられてしまうのが本当にもったいない。

そこで、過去の制作展から、展示された作品からいくつか集めてきました。体験した人にとっては懐かしい、これから杉並幼稚園を知っていく人にとっては期待感高まる写真をご紹介します。

ある年のテーマは、「物語の世界」部屋いっぱいに物語を表現した3つの保育室。この年は学年ごとに1つずつ物語の世界を表現しています。

年少組「ぐるんぱの幼稚園」

温かみのある絵とユーモアで子どもの心をつかむ物語。ぞうのぐるんぱと一緒ににぎやかな楽しい幼稚園を作りました。保育室のいろいろなところに登場する男の子と女の子は子どもたち一人一人。みんなとっても楽しそう!

クラスみんなで作ったぐるんぱ。横に並んだ男の子の3倍?!とーっても大きい!
大きなビスケットはみんなで、小さなビスケットはひとりひとりで作りました。下に並んでいるのは靴。牛乳パックをハサミで切って形を作り、毛糸を通して靴ひもを再現しています。
個性あふれるかわいいおさら。瀬戸物のお皿の上に紙粘土を押し付けて、見込み(真ん中の部分)を作ります。はみ出した部分を丸く切ると口縁(ふち)の形が完成!乾かしてから、油性マジックで絵を描いて完成です。完成まで時間がかかっています。上にあるグランパの作ったお皿(プール)は先生が作りました。
ピアノも共同制作。ピアノ台は大きな段ボールに黒の紙をちぎって貼ってから、先生が整形しました。鍵盤はみんなで黒い鍵盤を切って、先生の作った白い鍵盤の上に貼っています。本物のピアノを見て、黒い鍵盤の位置をしっかり確認してから貼りました。重厚感あふれるピアノに先生お手製のお花がとてもきれい。
Tシャツは先生が形を描いた線に沿ってハサミで切りました。いつもよりも固い紙で子どもたちは苦戦。紙やハサミの取り扱いの勉強にもなりました。Tシャツの模様は段ボールをくるくる丸めた先生お手製のスタンプを使って絵具でつけています。

年中組『かさじぞう』

日本の有名なおとぎ話の一つ。雪景色や昔の生活はちょっと地味なイメージが。そこは先生と年中組の子どもたちがしっかりと可愛らしさとユーモアも加えてくれました。

おじいさんとおばあさんの家(共同制作)の中には様々な家財道具が。赤べこは牛乳パックで作った胴体にトイレットペーパーの芯を使った顔をタコ糸でつるしています。ちゃんと首を振る姿がかわいくてリアルです。他にもこけしやおばあさんがこさえた笠も。
お地蔵様。すでにおじいさんから笠をかぶせてもらったお地蔵様も。こちらも胴体は牛乳パックでお顔のベースは紙粘土。倒れないように中に重しが入っていたそうです。一人一人が考えたお地蔵様、お顔はみーんな優しいです。
お地蔵様からのお返し。大きな米俵や鯛、大根、人参です。こんなにたくさんのご馳走を頂いて、おじいさんもおばあさんもとてもありがたかったことでしょう。

年長組『エルマーのぼうけん』

杉並幼稚園の年長さんの読み聞かせでも登場し、みんながワクワクして楽しんでいる「エルマーのぼうけん」シリーズの第1巻。そんな大好きなお話を再現した年長組です。作品を作りながらもきっと心はぼうけんに出ていた事でしょう。

おおきなりゅうは共同制作。おはながみでたくさんのお花を作っています。今にも動き出しそう!
草原でくつろぐサイ。紙コップとティッシュペーパーの箱がベースになっています。後ろにはさるとの知恵比べで使うむしめがね。
紙粘土のわにも迫力満点

誰もが一度は読んだことのある絵本の世界。作りあげた子どもたちも、見に来た人たちも一瞬で世界に入り込みワクワクドキドキしたのではないでしょうか。子どもたちの作った作品もですが、まとめ上げた先生のセンスがきらりと光った制作展でした。

次の投稿ではまた違う世界をご紹介します。